2002年3月〜2003年2月の間にニュージャージー州健康保健局(NJDHSS)に、外来外科手術でフェースリフト術(しわ取り術)後にMycobacterium chelonae の手術創感染を発症した患者4名が報告された。4症例はすべて同じ形成外科医の手術を受けていたが、その外科医はフェースリフト術の時だけ、メチレンブルーで露出筋肉にマーキングを行っていた。手術が行われた施設から回収されたメチレンブルーと患者の組織から、同じ株のM. chelonae が分離され、汚染されたメチレンブルー液が感染源であったことが示された。無菌的であるべき医療行為には、滅菌済の一回使用のメチレンブルー液を使うべきであり、医療従事者は使い回しのメチレンブルーがM. chelonae の感染源となる可能性があることを考慮すべきである。
(CDC, MMWR, 53, No.9, 192-194, 2004)