在日外国人にHIV2型感染が見つかる

(Vol.25 p 335-335)

患者は日本に定住しているアフリカ系外国人の30代男性であり、現在無症候の状態である。医療機関におけるスクリーニング検査(抗原抗体検出EIA法、イムノクロマト法)で陽性を示したために、大阪府立公衆衛生研究所において確認検査を実施した。

PA法(セロディアHIV-1/2)ではHIV-1にて抗体陰性であったが、HIV-2では強い陽性(抗体価219倍)を示した。HIV-1のウエスタンブロット(WB)法(ラブブロット1)ではgp160、p68、p55、p52、p40、p34、p25に反応しHIV-1陽性基準を満たさなかったが、HIV-2のWB法(ラブブロット2)ではgp140、gp105、p68、p56、p34、p26に反応しHIV-2の陽性基準を満たした。さらにイムノブロット法(ペプチラブ1.2)においてはHIV-2のみに反応を示した。以上により当検体のHIV-2感染が確かめられた。

HIV-2の感染の拡大にも注意を払う必要があると思われる。

大阪府立公衆衛生研究所 ウイルス課
川畑拓也 小島洋子 森 治代 大竹 徹
大阪市立大学大学院医学研究科 血液病態診断学
高 起良 日野 雅之

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)



ホームへ戻る