コンゴ民主共和国でのペスト、2005年

(Vol.26 p 102-102)

2005年2月15日時点でWHOは、コンゴ民主共和国北部のOriental州のIturi地方で、61例の肺ペスト死亡例が出たことの報告を受けた。本事例における全症例数はまだ不明である。現地での迅速診断法による暫定的結果では肺ペストが確認されており、臨床症状も肺ペストに合致する。40検体が採取されたが、キンシャサにあるInstitut de la Recherche Biomedicaleで培養と血清学的検査が行われる予定である。現在のところ、腺ペストの症例は報告されていない。患者は、約7,000人が働いているZobiaのダイヤモンド鉱山の労働者に発生している。鉱山は2004年の12月16日に再開されたものであるが、12月20日に最初の患者が発生した。

状況の評価を行なうために、ベルギーとスイスの国境なき医師団、Medair、WHO、現地保健省の合同チームが現地入りした。さらに、多くの専門分野からなるチームが2月19日、コンゴ民主共和国に向かった。この地域で治安の問題があるとしても、人道的支援が可能であるならば、このチームは現地に入り、ケースマネージメントや患者治療、徹底したサーベイランス、接触者の追跡調査、さらなる疫学調査などのための技術的支援を行う予定である。

WHOのペストfact sheet(情報をまとめたもの)はhttp://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs267/en/で閲覧することができる。

(WHO, WER, 80, No.8, 65, 2005)

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