2006/07インフルエンザシーズン用ワクチンの推奨株−WHO

(Vol.27 p 126-126:2006年5月号)

今回の指針は、北半球における来るべきインフルエンザシーズン(2006年11月〜2007年4月)のワクチンの組成に関するものである。2005年10月〜2006年1月のインフルエンザの状況は、近年の同時期と比較して概して低レベルであった。

AH1型は低レベルであり、流行はアフリカの1件(チュニジア)であった。A/H1N2型の報告はなかった。感染フェレット血清を用いた赤血球凝集抑制(HI)試験の結果では、A/H1N1型の多くはA/New Caledonia/20/99株に類似していた。

A/H3N2型は北米およびアジアでは多くを占め、カナダ・米国・日本などで流行した。HI試験の結果では、A/H3N2型の多くはリファレンスウイルスであるA/California/7/2004株に類似していたが、A/Wisconsin/67/2005株により類似するウイルスの割合が増加した。

B型は多くの国において低レベルであり、流行の報告はなかった。ヨーロッパではシーズンを通してインフルエンザの活動性が低かったが、いくつかの国においてはB型が多くを占めた。最近の数カ月間ではB/Victoria/2/87系統が多くを占めたが、これはワクチン株であるB/Malaysia/2506/2004株に類似していた。

2006/07インフルエンザシーズン(北半球の冬)の推奨株
 A/New Caledonia/20/99(H1N1)類似株
 A/Wisconsin/67/2005(H3N2)類似株
 B/Malaysia/2506/2004類似株

(WHO, WER, 81, No.9, 82-86, 2006)

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