秋田県内市町村における第2期麻しん風しんワクチン接種率向上に向けた取組みについて
(Vol. 29 p. 190: 2008年7月号)

1.はじめに
2007(平成19)年の秋田県の麻しんの流行は、全国同様、5月から拡大傾向にあり、5月28日から全数把握として発生状況の正確な把握に努めるとともに、市町村における緊急予防接種等の対策を図った。その結果、12月から県北部でアウトブレイクがあったものの、2008(平成20)年2月末には終息することができた(IASR 29:102-103, 2008)。

このような麻しん発生状況がみられた本県の平成19年度第2期麻しん風しんワクチン接種率は95.8%となり、目標の95%を達成することができた。2006(平成18)年度が90.4%であったので、 5.4ポイントの伸びであったが(http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/pdf02/080331b.pdf)、今般、県内各市町村の取り組みについてまとめたので報告する。

2.各市町村の取り組み状況について
平成19年度各市町村における第2期麻しん風しんワクチン接種率向上に向けた主な取り組みはのとおりであるが、個別通知による接種勧奨、広報やホームページによる周知、未接種者の把握とその後の個別のハガキや電話による接種勧奨等である。

3.おわりに
平成19年9月30日時点(中間集計)での接種率は42.2%と低かったが、最終的に95%以上を達成できた。この要因としては、麻しん流行を踏まえた県・市町村の積極的な啓発により、接種対象となっている未就学児の父兄の意識が高まったこと、また、各市町村が実施した、未接種者の把握と個別のハガキ(通知)や電話による丁寧な接種勧奨等のきめ細かな対応が、接種率の向上につながったものと考えられる。麻しんの流行が年末から徐々に始まり春季にピークとなることを考慮し、今後は、可能な限りより早期の接種を考慮することも必要と考える。

県として、今後も95%以上の接種率が維持できるよう、市町村と連携し、引き続き対策を図っていきたい。

秋田県健康福祉部健康推進課 石井 淳

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