【平成21年第2四半期】
【概要】
1.今回の報告期間は2009(平成21)年3月30日〜2009(平成21)年6月28日までの約3か月。
2.新規HIV感染者報告数は266件(前回報告249件、前年同時期276件)で、過去7位。そのうち男性248件、女性18件で、男性は前回(235件)より増加、女性も前回(14件)より増加。
3.新規AIDS患者報告数は116件(前回報告124件、前年同時期109件)で、過去4位。そのうち男性112件、女性4件で、男性は前回(116件)より減少、女性は前回(8件)および前年同時期(6件)より減少。
4.HIV感染者とAIDS患者を合わせた新規報告数は382件で過去5位。
【感染経路・年齢等の動向】
1.新規HIV感染者:
○同性間性的接触によるものが172件(全HIV感染者報告数の約65%)。そのうち163件が日本国籍男性。
○異性間性的接触によるものが61件(全HIV感染者報告数の約23%)。そのうち男性46件、女性15件。
○年齢別では、特に20〜30代が多く、40代以上では前回および前年同時期より増加。
2.新規AIDS患者:
○同性間性的接触によるものが59件(全AIDS患者報告数の約51%)。
○異性間性的接触によるものが32件(全AIDS患者報告数の約28%)。そのうち男性29件、女性3件。
○年齢別では、特に30代に多く、50歳以上が前回および前年同時期より増加。
【検査・相談件数の概況(平成21年4月〜6月)】
1.保健所におけるHIV抗体検査件数は30,869件、自治体が実施する保健所以外の検査件数は6,646件、保健所等における相談件数は48,935件。前年同時期に比べ、抗体検査件数・相談件数ともに減少。
【献血の概況(平成21年1月〜6月)】
1.献血件数(確定値)は2,617,896件(前年速報値2,504,367件)。
2.そのうちHIV抗体・核酸増幅検査陽性件数は53件(前年速報値58件)。10万件当たりの陽性件数は2.025件(前年2.316件)。
【まとめ】
1.感染経路別に見ると、同性間性的接触によるHIV感染が増加傾向であることに変わりはない。
2.地方自治体等の関係者の努力によりHIV抗体検査件数は第1四半期ではこれまでより増加したが、第2四半期では減少した。
3.各自治体においては、利用者の利便性に配慮した検査・相談事業を推進し、予防に関する普及啓発に努めることが重要である。
4.早期発見は、個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつくので、HIV抗体検査・相談の機会を積極的に利用していただきたい。