ロメインレタスに関連して複数州で発生した大腸菌O145感染によるアウトブレイク、2010年―米国
(Vol. 32 p. 150: 2011年5月号)

ミシガン州公衆衛生当局は2010年4月16日、州内で起きた大腸菌O145による血性下痢症のアウトブレイクを最初に探知し、その後オハイオ州、ニューヨーク州で発生した他の同様な患者のクラスターと関連することが分かった。4月27日、先行情報により、これらの患者とロメインレタスの同一の供給元との関連が疑われ、翌28日に米国食品医薬品局(FDA)は、「汚染されたロメインレタスの製品ロットは、3月後半に一つの農場から出荷されたもので、すべての患者の感染源であり、そのロットは既に市場にはなく、リコールの必要はない」との決定を下した。その後に行われたロメインレタスに対する検査では、少なくとも加工業者から出荷された後の製造日のレタスが断続的に汚染されていたことが判明し、予防的対応として最初に汚染のあった単一ロットを製品回収することとなり、さらに回収対象は当該農場由来製品のすべてへと拡大した。テネシー州およびペンシルベニア州で報告された患者はアウトブレイクの拡大による感染ではなく、パルスネットシステムで後ろ向き調査により特定された患者であり、3月以降に最初に汚染されたロットのレタスで感染したクラスターの一部であった。

2010年3月1日以降、5州で合計26人の確定患者と7人の推定患者が報告されている(5月20日現在)。各州の患者(確定、推定)数は、ミシガン州(11、2)、ニューヨーク州(5、2)、オハイオ州(8、3)、ペンシルベニア州(1、0)、テネシー州(1、0)である。

(CCDR Weekly, June 25, 2010, Issue 25)

今月の表紙へ戻る


IASRのホームページに戻る
Return to the IASR HomePage(English)



ホームへ戻る