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Vol.2 (1981/3[013])

<外国情報>
米国における先天性風疹児からの風疹院内感染


アメリカでは妊娠可能年令の婦人の風疹抗体陰性率は平均20%とみられる。1979年には風疹の届出患者数1,795例であるが,先天性風疹(CRS)が依然として発生している。CRS乳児は1年以上の長期にわたり風疹ウイルスを排泄することが知られているので,伝染源として危険である。79−80年にこのことを示唆する院内感染が3ヶ所で起こった。アラバマの病院では抗体陽性者に限り患者と接触していたが,人手不足でたまたま陰性の看護婦が8時間の一交代期間勤務しただけで感染した。オハイオ州クリーヴランドの病院では1979年末より80年初めにかけて4名のCRSのクラスターがみられ,厳重な隔離にも拘らず,3人のナースが感染した。そして二次患者も出た。

これらの例により日本とは風疹の疫学が非常に異なることがわかる。米国では以前程ではないといえCRSが依然として発生していて,上記の例からみると伝播力も強い印象を受ける。ちなみにWHO,WER,No.43によると中国の風疹抗体陽性率は0−4才28.2%,5才以上では0〜1.2%である。(MMWR,29,No.52,9/1,1980)






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