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Vol.8 (1987/10[092])

<外国情報>
サウジアラビアからの帰国旅行者間の髄膜炎菌症−米国


 1987年8月9日以来,血清群Aの髄膜炎菌に起因する真性2例,疑似例3の髄膜炎菌症がサウジアラビアのメッカとメディナからアメリカ合衆国に帰国した1,250人の巡礼の中で報告された。発症は帰着後4日以内であった。最近巡礼以外の一旅行者が合衆国に帰国4日後にA群髄膜炎菌性髄膜炎で入院した。この女性はメッカあるいはメディナには旅行しなかったがジェッダに5週間滞在し,何人かの巡礼者と接触した。ジェッダからニューヨーク行きの最近の直行便(8月18,20,25日)で帰国した巡礼は,ニューヨーク空港でリファンピシンの予防投薬をうけた。アメリカ合衆国では毎年3,000例の侵襲性髄膜炎菌症が発生していると推定され,このうち2〜3%は血清群Aである。今年の巡礼期はすでに終ったが,現在の流行状況が不明なので,今後サウジアラビアに行く者は少なくとも出発10日前にワクチン接種をうけたほうがよい。現在コンノート社製の4価ワクチン(血清型A,C,Y,W-135)が入手可能である。

(CDC,MMWR,36,bR3,1987)






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