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Vol.10 (1989/3[109])

<外国情報>
麻疹対策追補−米国予防接種諮問委員会


 米国の麻疹報告は,1963年にワクチン導入後99%減少したが,なお,1981〜87年に年間1,497〜6,282の発生があった。患者の中心はワクチン対象年齢(15ヵ月)以前の感染を含め,未接種学齢前児(発生が多い地域の2歳児のワクチン接種率は49〜65%)であるが,さらに,98%接種済みの学校生徒間でも多くの集発がみられる。これらの罹患率は1〜5%で,免疫の低下よりはワクチンの失敗(2〜10%にみられ,12〜14月に接種された者が多い)が原因とみられる。対策として委員会は,過去5年のいずれかの年に5例以上学齢前の発生例があった地域では2回接種(9ヵ月齢に麻疹単独,15ヵ月目にMMR)を,また,学校の集発に対しては,1980年以前にワクチンを受けた者全員,あるいは15ヵ月齢前にワクチンを受けた者全員に再接種を勧告している。

(CDC,MMWR,38,bP,1989)






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