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ウェールズ,イングランドで,第48および第49週にインフルエンザ報告が急上昇した。過去15年中この報告数以上であったのは1975/76と1977/78の2回だけである。子供と青年層が多いが,ウェールズでは成人の割合が増加している。学校等の発生で教師や保育所スタッフが不足しているところが出ている。
検査された分離株194はすべて1988/89シーズンの英国流行株A/イングランド/H3N2類似型で,ワクチン株と非常に近い。検査室報告ではこの期間中インフルエンザ感染よりもRS感染の報告が多かった(例年並,うち79%は1歳以下)。
12月11日招集されたad hoc専門家会議では,今後の流行規模の予想は出されず,対策についてリスク者,特に高齢者のみに限ってワクチンを投与すること,肺炎治療にブドウ球菌に有効な抗生物質を使用すること,下熱にアスピリンでなくparacetamolを使用することを勧告した。
(CDR,89/49,1989)
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