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1975〜1988年にCDRに報告されたStreptococcus pneumoniaeによる敗血症は19,500例あった。これは同時期の細菌性敗血症事例(全例)の9.7%に相当する。報告数は1975年の372例から1988年の2,637例と,7倍に増加した(全例では5倍)。患者数の増加は65歳以上(1975年34%→1988年50%)と15歳以下(1976年7.1%→1988年13.7%)にみられ,45〜64歳で減少した(1975年32%→1988年17%)。15歳以下の分布は,1歳以下29%(うち1月以下5%),1〜4歳49%,5〜9歳14%,10〜14歳8%であった。なお,本菌による平均死亡率は18%で,細菌性敗血症全体の15%よりやや高い。
同時期,4,225例のS.pneumoniaeによる髄膜炎が報告された。これは細菌性髄膜炎の19%に相当する。年次別発生数に大きな変化は見られなかった。患者の年齢分布は15歳以下43%,15〜44歳18%,45〜64歳20%,65歳以上19%であった。15歳以下では1歳未満が43%を占めた。なお,平均死亡率は20%であった。
(CDR,90/14,1990)
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