HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.13 (1992/2[144])

<外国情報>
米国へ入国した難民HBVスクリーニング 1979〜1991


 HBV感染は一部地域でエンデミックなので,これら地域からの難民はHBVの保有率が高く,HBV陽性の母親からの出生児は感染のリスクが高い。米国では,州/地方当局が実施中の難民スクリーニングプログラム(ツベルクリン,虫卵と寄生虫の検便,HBV検査)とインドネシア人妊婦のHBVスクリーニングについて国が補助している。本報は入国時全員がHBsAgを調査された集団についてのまとめである。HBsAgの保有率は東南アジアからの難民が最も高く(16〜12%),アフリカが中間値(9〜7%),他のアジアは低い(アフガニスタン4%,イラン2%)。ヨーロッパではブルガリア(4%)とルーマニア(5%)がやや高いが他は最低であった(1.1〜1.8%)。米国予防接種実行委員会は米国の全妊婦のHBsAgの測定と,高リスク集団の全新生児のワクチン投与を推奨している。難民の25%が妊婦年齢の女性なので,HBsAg陽性母親とその出生児に適切な対策を講ずるために,これらの全妊婦についてスクリーニングを実施する必要がある。

(CDC,MMWR,40,45,784,1991)






前へ 次へ
copyright
IASR