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英国衛生省は1992年9月14日以降,現在使用中の3社製のMMRのうち,ムンプス株としてUrabe株を含む2社製を除外し,Jeryl Lynn株を使用したMerck Sharp and Dohme社製のMMRのみを供給すると一般医に通知した。理由として前者の無菌性髄膜炎発生率が1/11,000に認められた(当初の評価は4.2/百万)ことをあげ,前者でも反応はマイルドで後遺症はないが,Jeryl Lynn株ワクチンの方がよりリスクが低いとしている。
WHOはこの英国の措置を紹介し,ワクチンの不足を懸念している。許可された現行ムンプスワクチン株はいずれも自然感染による髄膜炎発生率(1/400)および重症度にくらべればはるかにリスクが低いから,英国の決定が現行の予防接種プログラムを妨げる理由にはならないことを強調している。
(CDR,2,38,171,1992
WHO,WER,67,41,301,1992)
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