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Vol.14 (1993/10[164])

<外国情報>
AIDS最近のトレンド−米国


 1992年,CDCには47,095件のAIDSの報告があり,前年の45,499に比べ3.5%増であった。50.8%は男性同性愛/両性愛者であった。

 対前年増加率は男性(2.5%)よりも女性(9.8%)で高かった。女性の中でも,非スペイン系黒人およびスペイン系にAIDS発生率が高い。男性同性愛/両性愛患者報告数は1991年から減少しており,92年に最も大きく増加したのは異性間感染(17.1%),第2位は周産期感染(13.4%)であった。異性間感染の対前年増加率は,男性(26.3%)の方が女性(11.5%)よりも高いが,女性の59.4%は異性間で感染している。

 女性においては,1988〜91年は薬物使用による感染者(IDU)数の方が異性間感染者数より多かったが,92年は逆転した。しかし地域性があり,米国北東部ではIDUによるものが多く,その他の地域では,異性間感染(56.8%がIDUとの性交による)がIDUと同等かそれ以上を占める。年齢別にみると,異性間感染は30歳以上の女性よりも20〜29歳の女性で多い。1988年以来,20〜29歳の患者総数の増加は15.5%であるにもかかわらず,20〜29歳の女性の異性間感染による患者数は96.7%の増加である。この傾向は非スペイン系黒人女性での増加率の高さを反映している。特に南部で高い(165.5%)

(CDC,MMWR,42,No.28,547,1993)






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