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Vol.14 (1993/12[166])

<外国情報>
英国のインフルエンザ


 過去3シーズンにおける英国のインフルエンザの流行は小規模であった。92/93年シーズンは408例が分離され,B型が61%,A(H32)型が21%,A(H11)型が18%であった。

 93/94年シーズンのワクチン推奨株は,A/シンガポール/6/86(H11)類似株,A/北京/32/92(H32)類似株,B/パナマ/45/90類似株である。ワクチン接種の対象は,感染時に合併症を起こす危険性のある人,および流行が拡がりやすい集団施設の居住者である。接種推奨時期は,10月中旬から11月中旬である。

 インフルエンザは夏にはまれであるが,93年は7月と8月に散発例4例の報告があった。18カ月,3歳,10歳の子供,および46歳の成人である。全例,A/北京/32/92(H32)類似株であった。

 11月12日現在,EnglandとWales全土で大きな流行が起きている。例年よりも早く始まっており,規模も既に中流行年のピーク時に等しい。“インフルエンザ様疾患”の報告数は,10月1週の10万あたり36から,11月1週に161と大きく上昇している。しかし,大流行した89/90年シーズン時の高さに比べるとまだかなり低い。“インフルエンザ”および,より重篤な“流行性インフルエンザ”の報告数も上昇し始めている。分離されているのは,A/北京/32/92(H32)類似株である。

(CDSC CDR,3,No.39,177,No.42,189,No.45,205&No.46,209,1993)






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