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Vol.17 (1996/9[199])

<外国情報>
HIV病棟における多剤耐性結核菌による院内感染,1991〜1995−スペイン


 1991年6月〜1995年1月に,スペインのマドリードの病院のHIV病棟で多剤耐性結核菌(MDR-TB)による48名の結核患者の発生があった。47名はHIV感染者で,平均年齢34歳(25〜54歳),男性39人,麻薬静注者32人,1例はそこで働くHIV陽性のヘルスケアワーカーであった。48名中47名が調査期間中に死亡し,MDR-TBの診断後平均78日以内に死亡した。分離結核菌中MDR-TBの比率は,1991年は10%,1993年は53%,1995年6月には65%と増加した。1993年10月〜1995年6月の間に診断された26名中24名に4剤耐性結核菌が認められ,RFLPの結果から同一の菌とみなされ,院内感染が疑われた。院内感染の拡大を防ぐ方法として,サーベイランスシステムの確立,結核菌の迅速診断体制の確立,医療従事者の定期的結核検診をあげている。

(CDC,MMWR,45,No.16,330,1996)






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