国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所から「集団発生病原体票」が報告されている。これには、食品媒介による感染が疑われる「食中毒」や「有症苦情」、人→人感染や感染経路不明の胃腸炎集団発生などの事例ごとの情報が含まれている。
2009年9月〜2010年3月に発生したノロウイルス集団感染事例が369事例[GII 288事例(うち、GII/2 75事例、GII/3 11事例、GII/4 54事例、GII/6 2事例、GII/12 5事例、GII/13、GII/14、GII/2+GII/3、GII/2+GII/4、GII/2+GII/6、GII/4+GII/13 各1事例)、GI 34事例(うち、GI/4 7事例、GI/8 5事例、GI/14 1事例)、G不明35事例、GI/8+GII/4 1事例、GI/4+GII/2+GII/4 1事例、GI+GII 9事例、ノロウイルス(GI+II)&サポウイルス(NT)1事例]が報告されている(表1、図1)。その他に、サポウイルス(GI)が1事例、A群ロタウイルス2事例(うち、G3 1事例)が報告されている。
372事例の推定感染経路は飲食店などでの食中毒および有症苦情が144事例、保育所、幼稚園、小学校、中学校、高校、老人施設・福祉施設、病院、ホテル、宿舎・寮などでの胃腸炎集団発生が211事例、その他・詳細不明17事例である。
|