<参考>
  ノロウイルス感染集団発生 2008/09シーズン(2009年3月26日現在報告数)


 国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所から「集団発生病原体票」が報告されている。これには、食品媒介による感染が疑われる「食中毒」や「有症苦情」、人→人感染や感染経路不明の胃腸炎集団発生などの事例ごとの情報が含まれている。

 2008年9月〜2009年3月に発生したNorovirusによる集団感染293事例が報告されている。246事例ではgenogroup II、19事例ではgenogroup I 、2事例ではgenogroup I と II が検出され、26事例のgenogroupは不明である(表1図1)。このうち、genogroup IIの遺伝子型別まで実施された116事例中90事例ではGII/4が検出され、他にはGII/6が20事例、GII/2が3事例、GII/3、GII/12、GII/13が各1事例で検出されている。また、genogroup Iの遺伝子型別まで実施された9事例中8事例ではGI/4、1事例ではGI/8が検出されている。

 Norovirusが検出された293事例の推定感染経路は、保育所、幼稚園、小学校、福祉施設・老人施設、病院、飲食店などでの人→人感染が疑われているものが158事例、食品媒介が疑われているものが73事例、その他感染経路が特定できず不明のものが62事例であり(表1図2)、診断名別にみると、「感染性胃腸炎」192事例、「食中毒」59事例、「有症苦情(食中毒疑いを含む)」42事例である(表2)。

     

国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局


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