『2005年(平成17年)の感染症発生動向について』


[全数把握]
1類感染症
  エボラ出血熱   クリミア・コンゴ出血熱
  重症急性呼吸器症候群(病原体がSARSコロナウイルスであるものに限る)   痘そう(天然痘)
  ペスト   マールブルグ病   ラッサ熱

2類感染症
  コレラ   細菌性赤痢   腸チフス   パラチフス   急性灰白髄炎
  ジフテリア  

3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症  

4類感染症
  E型肝炎   ウエストナイル熱   A型肝炎   エキノコックス症   黄熱
  オウム病   回帰熱   Q熱   狂犬病   高病原性鳥インフルエンザ
  コクシジオイデス症   サル痘   腎症候性出血熱   炭疽   つつが虫病
  デング熱   ニパウイルス感染症   日本紅斑熱   日本脳炎   ハンタウイルス肺症候群
  Bウイルス病   ブルセラ症   発しんチフス   ボツリヌス症   マラリア
  野兎病   ライム病   リッサウイルス感染症   レジオネラ症   レプトスピラ症

5類感染症
  アメーバ赤痢   ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)   急性脳炎(ウエストナイル脳炎及び日本脳炎を除く)
  クリプトスポリジウム症   クロイツフェルト・ヤコブ病   劇症型溶血性レンサ球菌感染症  
  後天性免疫不全症候群   ジアルジア症   髄膜炎菌性髄膜炎
  先天性風しん症候群   梅毒   破傷風
  バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症   バンコマイシン耐性腸球菌感染症

[5類定点把握疾患]
定点
  RSウイルス感染症   咽頭結膜熱   A群溶血性レンサ球菌咽頭炎   感染性胃腸炎
  水痘   手足口病   伝染性紅斑   突発性発しん
  百日咳   風しん   ヘルパンギーナ   麻しん(成人麻しんを除く)
  流行性耳下腺炎   インフルエンザ(高病原性鳥インフルエンザを除く)   急性出血性結膜炎   流行性角結膜炎
  性器クラミジア感染症   性器ヘルペスウイルス感染症   尖圭コンジローマ   淋菌感染症
  クラミジア肺炎(オウム病を除く)   細菌性髄膜炎(髄膜炎菌性髄膜炎を除く)   ペニシリン耐性肺炎球菌感染症   マイコプラズマ肺炎
  成人麻しん   無菌性髄膜炎   メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症   薬剤耐性緑膿菌感染症



都道府県別の記載は、報告のあった都道府県を示すもので、必ずしも感染地をあらわすものではありません。



[全数把握]
◎1類感染症
エボラ出血熱
報告なし。
 
クリミア・コンゴ出血熱
報告なし。
 
重症急性呼吸器症候群(病原体がSARSコロナウイルスであるものに限る)
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
痘そう
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
ペスト
報告なし。
 
マールブルグ病
報告なし。
 
ラッサ熱
報告なし。

UP

◎2類感染症
急性灰白髄炎
報告なし。
 
コレラ
年間報告数は56例であり、性別では男性46例(82%)、女性10例(18%)であった。年齢別ではすべて20歳以上であった。時期的には第19週(5月中旬頃)と第39週(9月下旬頃)に突発的に増えたこと以外は、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(13例)、千葉県、神奈川県(各6例)などの報告がみられた。
 
細菌性赤痢
年間報告数は553例で、性別では男性264例(48%)、女性289例(52%)であった。年齢別では20代にピークがみられた。時期的には第10週(3月上〜中旬)に突発的に増えたこと以外は、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(89例)、大阪府(88例)、愛知県(66例)などの報告がみられた。
 
ジフテリア
報告なし。
 
腸チフス
年間報告数は50例であり、性別では男性28例(56%)、女性22例(44%)であった。年齢別では20代にピークがみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(11例)、愛知県(7例)、北海道、大阪府(各5例)などの報告がみられた。
 
パラチフス
年間報告数は20例であり、性別では男性12例(60%)、女性8例(40%)であった。年齢別では20代にピークがみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では神奈川県(5例)、東京都(4例)、青森県、愛知県(各3例)などの報告がみられた。

UP

◎3類感染症
腸管出血性大腸菌感染症
年間報告数は3,589例であり、性別では男性1,648例(46%)、女性1,941例(54%)であった。年齢別では全年齢層にみられたが、特に1〜9歳に多くみられた。時期的には7月中旬〜9月上旬にピークを形成し、その前後に多くみられた。都道府県別では大阪府(280例)、東京都(238例)、北海道(188例)などの報告がみられた。

UP

◎4類感染症
E型肝炎
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
A型肝炎
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
エキノコックス症
○単包条虫
年間報告数は2例であり、性別は男性1例、女性1例であった。年齢別では35〜44歳であった。時期的には第31週(8月上旬)と第38週(9月下旬頃)にみられた。都道府県別では東京都、奈良県(各1例)からの報告であった。
○多包条虫
年間報告数は18例であり、性別では男性9例、女性9例であった。年齢別では50歳以上に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別ではすべて北海道からの報告であった。
 
黄熱
報告なし。
 
オウム病
年間報告数は34例であり、性別では男性17例(50%)、女性17例(50%)であった。年齢別ではほとんどが35歳以上にみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では兵庫県(7例)、愛知県(6例)、長崎県(4例)などの報告がみられた。
 
回帰熱
報告なし。
 
Q熱
年間報告数は8例であり、性別では男性5例、女性3例であった。年齢別では特別な傾向はみられなかった。時期的にはほとんどが年の前半にみられた。都道府県別では東京都(3例)などの報告がみられた。
 
狂犬病
報告なし。
 
高病原性鳥インフルエンザ
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
コクシジオイデス症
年間報告数は5例で、性別では男性4例、女性1例であった。年齢別ではすべて30歳以上であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では神奈川県(2例)などの報告がみられた。
 
サル痘
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
腎症候性出血熱
報告なし。

UP

炭疽
報告なし。
 
つつが虫病
年間報告数は345例であり、性別では男性174例(50%)、女性171例(50%)であった。年齢別では50歳以上に多く、年齢とともに増加する傾向がみられた。時期的には5月下旬のやや小さなピークと、11月下旬の大きなピークがみられた。都道府県別では福島県(38例)、千葉県(35例)、鹿児島県(28例)などの報告がみられた。
 
デング熱
○デング熱
年間報告数は72例であり、性別では男性45例(63%)、女性27例(38%)であった。年齢別では20〜30代にピークがみられた。時期的には7月下旬から10月中旬頃に多くみられた。都道府県別では東京都(27例)、千葉県(16例)、大阪府(6例)などの報告がみられた。
○デング出血熱
年間報告数は2例であり、性別ではともに男性であった。年齢別では30〜34歳と、65〜69歳であった。時期的には第36週(9月上旬頃)と第47週(11月下旬)にみられた。都道府県別ではともに東京都からの報告であった。
 
ニパウイルス感染症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
日本紅斑熱
年間報告数は62例であり、性別では男性28例(45%)、女性34例(55%)であった。年齢別では50歳以上に多く、年齢とともに増加する傾向がみられた。時期的にはほとんどが5月上旬から11月中旬にみられた。都道府県別では鹿児島県(17例)、島根県(12例)、高知県(10例)などの報告がみられた。
 
日本脳炎
年間報告数は7例であり、性別では男性5例、女性2例であった。年齢別では30〜34歳、55〜59歳(各1例)、65〜69歳(2例)、70歳以上(3例)であった。時期的にはほとんどが第43週(10月下旬)から第48週(11月下旬〜12月上旬)にみられた。都道府県別では岡山県(2例)などの報告がみられた。
 
ハンタウイルス肺症候群
報告なし。
 
Bウイルス病
報告なし。
 
ブルセラ症
年間報告数は2例であり、性別では男性1例、女性1例であった。年齢別では10〜14歳と35〜39歳であった。時期的には第26週(6月下旬〜7月上旬)と第51週(12月下旬頃)にみられた。都道府県別では東京都、長野県(各1例)の報告であった。
 
発しんチフス
報告なし。
 
ボツリヌス症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
マラリア
○三日熱
年間報告数は25例であり、性別では男性18例(72%)、女性7例(28%)であった。年齢別ではすべて20歳以上であり、特に25〜49歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では愛知県(6例)、東京都、神奈川県(各4例)などの報告がみられた。
○四日熱
年間報告数は2例であり、性別ではともに男性であった。年齢別では20〜24歳と30〜34歳であった。時期的にはともに第14週(4月上旬)にみられた。都道府県別では埼玉県、東京都(各1例)からの報告であった。
○卵形
年間報告数は2例であり、性別では男性1例、女性1例であった。年齢別ではともに30〜39歳であった。時期的には第20週(5月中旬頃)と第23週(6月上旬頃)にみられた。都道府県別では東京都、神奈川県(各1例)からの報告であった。
○熱帯熱
年間報告数は38例であり、性別では男性28例(74%)、女性10例(26%)であった。年齢別では殆どの年齢層にわたっていたが、特に20〜54歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(17例)、神奈川県(5例)、愛知県(4例)などの報告がみられた。
○不明
報告なし。
 
野兎病
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
ライム病
年間報告数は8例であり、性別では男性5例、女性3例であった。年齢別ではほとんどが30歳以上であった。時期的にはすべて第29週(7月中〜下旬)から第46週(11月中旬)にみられた。都道府県別では東京都(4例)などの報告がみられた。
 
リッサウイルス感染症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
レジオネラ症
年間報告数は281例であり、性別では男性252例(90%)、女性29例(10%)であった。年齢別では50歳以上に多く、年齢とともに増加する傾向がみられた。時期的には年の中期から後期に多くみられた。都道府県別では東京都(24例)、大阪府(21例)、神奈川県、愛知県(各19例)などの報告がみられた。
 
レプトスピラ症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。

UP

◎5類感染症
アメーバ赤痢
年間報告数は698例であり、性別では男性605例(87%)、女性93例(13%)であった。年齢別ではほとんどが20歳以上であったが、特に30〜50代に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(184例)、大阪府(93例)、神奈川県(65例)などの報告がみられた。
 
ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)
○B型
年間報告数は208例であり、性別では男性151例(73%)、女性57例(27%)であった。年齢別ではほとんどが20歳以上であったが、特に20〜34歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(31例)、大阪府、兵庫県(各20例)などの報告がみられた。
○C型
年間報告数は57例であり、性別では男性36例(63%)、女性21例(37%)であった。年齢別ではすべて20歳以上であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では宮崎県(14例)、大阪府(8例)、北海道(4例)などの報告がみられた。
○D型
報告なし。
○その他
年間報告数は10例であり、性別では男性6例、女性4例であった。
○不明
年間報告数は1例であり、性別では女性であった。
 
急性脳炎(ウエストナイル脳炎及び日本脳炎を除く)
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
クリプトスポリジウム症
年間報告数は12例であり、性別では男性8例、女性4例であった。年齢別ではすべて10歳以上であり、20〜24歳にもっとも多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では北海道(7例)、神奈川県、大阪府(各2例)などの報告がみられた。
 
クロイツフェルト・ヤコブ病
○孤発性CJD
年間報告数は146例であり、性別では男性71例(49%)、女性75例(51%)であった。年齢別ではすべて35歳以上であり、50歳以降では年齢とともに増加傾向がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(15例)、神奈川県(13例)、千葉県(10例)などの報告がみられた。
○家族性CJD
年間報告数は3例であり、性別では男性1例、女性2例であった。年齢別では50〜54歳、60〜64歳、70歳以上(各1例)であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では宮城県、埼玉県、愛知県(各1例)からの報告であった。
○新変異型CJD
報告なし。
○GSS
年間報告数は3例であり、性別では男性1例、女性2例であった。年齢別では55〜59歳、65〜69歳、70歳以上(各1例)であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では佐賀県(2例)、千葉県(1例)からの報告であった。
○FFI
報告なし。
 
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
年間報告数は60例であり、性別では男性38例(63%)、女性22例(37%)であった。年齢別では30代より多くみられ、年齢とともに増加する傾向がみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(7例)、大阪府(6例)、石川県、福岡県(各5例)などの報告がみられた。
 
後天性免疫不全症候群
年間報告数は1,203例であり、性別では男性1,111例(92%)、女性92例(8%)であった。年齢別ではほとんどが20歳以上であり、30〜34歳にピークがみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(424例)、大阪府(147例)、愛知県(78例)などの報告がみられた。
 
ジアルジア症
年間報告数は86例であり、性別では男性62例(72%)、女性24例(28%)であった。年齢別では多くは20歳以上であり、特に20代に多くみられた。時期的には9月中旬から11月中旬にやや多くみられた。都道府県別では神奈川県(24例)、東京都(13例)、大阪府(8例)などの報告がみられた。
 
髄膜炎菌性髄膜炎
年間報告数は10例であり、性別では男性2例、女性8例であった。年齢別では幅広い年齢層にみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(3例)、兵庫県(2例)などの報告がみられた。
 
先天性風しん症候群
年間報告数は2例であり、性別では男性1例、女性1例であった。年齢別ではともに0歳であった。時期的には第41週(10月中旬頃)と第50週(12月中旬)にみられた。都道府県別では愛知県、大阪府(各1例)の報告であった。
 
梅毒
年間報告数は543例で、性別では男性411例(76%)、女性132例(24%)であった。年齢別では殆どが15歳以上であり、20〜30代にピークがみられた。また、0歳児が3例報告された。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(91例)、大阪府(64例)、愛知県(46例)などの報告がみられた。
 
破傷風
年間報告数は115例であり、性別では男性63例(55%)、女性52例(45%)であった。年齢別では幅広い年齢層にみられたが、年齢とともに増加傾向がみられた。時期的には第24週(6月中旬)に突発的に増えたこと以外は、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では鹿児島県(10例)、茨城県(6例)、埼玉県、千葉県、広島県、熊本県(各5例)などの報告がみられた。
 
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
年間報告数は69例で、性別では男性32例(46%)、女性37例(54%)であった。年齢別ではすべて15歳以上であったが、年齢とともに増加傾向がみられ、特に70歳以上に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では東京都(14例)、福岡県(11例)、神奈川県(7例)などの報告がみられた。
 

UP

[5類定点把握疾患]
RSウイルス感染症
「FAX・エクセルファイル報告分」を参照。
 
咽頭結膜熱
定点からの年間報告数は49,923例(定点当たり年間報告数16.29)であり、性別では男性27,373例(55%)、女性22,550例(45%)であった。年齢別では1〜4歳に多くみられた。時期的には6月下旬から7月中旬をピークに夏季に多くみられたが、12月にも小さなピークがみられた。都道府県別では福井県(定点当たり52.86)、石川県(35.03)、福岡県(28.68)などの報告が多かった。
 
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
定点からの年間報告数は184,720例(定点当たり年間報告数60.27)であり、性別では男性99,208例(54%)、女性85,512例(46%)であった。年齢別では5歳をピークとし、その前後の年齢に多くみられた。時期的には1月下旬〜6月下旬に多くみられたが、12月にもピークがみられた。都道府県別では山形県(定点当たり142.47)、北海道(108.57)、石川県(98.55)などの報告が多かった。
 
感染性胃腸炎
定点からの年間報告数は941,922例(定点当たり年間報告数307.32)であり、性別では男性492,849例(52%)、女性449,073例(48%)であった。年齢別では1歳をピークとし、0〜5歳に多くみられた。時期的には1月に小さいピークと、12月に大きいピークがみられた。都道府県別では福井県(定点当たり706.14)、宮崎県(601.97)、大分県(548.08)などの報告が多かった。
 
水痘
定点からの年間報告数は242,296例(定点当たり年間報告数79.05)であり、性別では男性126,772例(52%)、女性115,524例(48%)であった。年齢別では1歳をピークとし、0〜5歳に多くみられた。時期的には第2週以降減少傾向がみられたが、4月下旬には増加し始め、5月下旬〜6月上旬にはピークを形成した。その後、週とともに大きく減少し、9月に最小値を示したが、その後は再び増加がみられた。都道府県別では沖縄県(定点当たり119.82)、宮崎県(119.50)、福井県(115.19)などの報告が多かった。
 
手足口病
定点からの年間報告数は88,408例(定点当たり年間報告数28.84)であり、性別では男性48,861例(55%)、女性39,547例(45%)であった。年齢別では1歳をピークとし、1〜4歳に多くみられた。時期的には7月中旬をピークとし、その前後に多くみられた。都道府県別では広島県(定点当たり94.27)、沖縄県(86.50)、山口県(82.00)などの報告が多かった。
 
伝染性紅斑
定点からの年間報告数は39,297例(定点当たり年間報告数12.82)で、性別では男性19,214例(49%)、女性20,083例(51%)であった。年齢別では5歳をピークとし、その前後の年齢に多くみられた。時期的には6月下旬頃にピークがみられたが、その後は週とともに減少傾向がみられ、9月下旬〜10月中旬頃には最小値を示した。都道府県別では福岡県(定点当たり37.85)、福島県(34.67)、佐賀県(28.35)からの報告が多かった。
 
突発性発しん
定点からの年間報告数は106,421例(定点当たり年間報告数34.72)であり、性別では男性54,805例(51%)、女性51,616例(49%)であった。年齢別ではほとんどが2歳未満であり、特に6〜12ヶ月未満に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では佐賀県(定点当たり66.09)、宮崎県(63.97)、愛媛県(59.35)などの報告が多かった。
 
百日咳
定点からの年間報告数は1,358例(定点当たり年間報告数0.44)で、性別では男性662例(49%)、女性696例(51%)であった。年齢別では0歳が最も多く、次いで1歳に多くみられた。時期的には5月中旬頃から年末にかけてやや多い傾向がみられた。都道府県別では栃木県(定点当たり2.09)、福岡県(1.44)、広島県(1.34)などの報告が多かった。
 
風しん
定点からの年間報告数は895例(定点当たり年間報告数0.29)であり、性別では男性425例(47%)、女性470例(53%)であった。年齢別では1歳をピークとし、15歳未満に多くみられた。時期的には年の前半にやや多くみられた。都道府県別では青森県(定点当たり1.05)、沖縄県(0.91)、宮崎県(0.58)などの報告が多かった。

UP

ヘルパンギーナ
定点からの年間報告数は144,260例(定点当たり年間報告数47.07)で、性別では男性75,111例(52%)、女性69,149例(48%)であった。年齢別では1歳をピークとし、それ以降年齢とともに減少した。時期的には7月中旬をピークとし、夏季に多くみられた。都道府県別では三重県(定点当たり117.18)、富山県(98.03)、宮崎県(87.92)などの報告が多かった。
 
麻しん(成人麻しんを除く)
定点からの年間報告数は537例(定点当たり年間報告数0.18)であり、性別では男性304例(57%)、女性233例(43%)であった。年齢別では6ヶ月〜12カ月未満および1歳に多く、それ以降年齢とともに減少した。時期的には5月中旬から8月上旬に多くみられた。都道府県別では東京都(定点当たり0.35)、大阪府(0.35)、埼玉県(0.33)などの報告が多かった。
 
流行性耳下腺炎
定点からの年間報告数は187,837例(定点当たり年間報告数61.28)であり、性別では男性100,604例(54%)、女性87,233例(46%)であった。年齢別では4歳をピークとし、その前後の年齢に多くみられた。時期的には7月と12月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では福井県(定点当たり154.90)、石川県(146.03)、沖縄県(125.53)などの報告が多かった。
 
インフルエンザ(高病原性鳥インフルエンザを除く)
定点からの年間報告数は1,563,662例(定点当たり年間報告数330.65)であり、性別では男性781,353例(50%)、女性782,309例(50%)であった。年齢別では10歳未満に多くみられた。時期的には3月上旬頃にピークがみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり495.56)、福井県(472.55)、沖縄県(464.21)などの報告が多かった。
 
急性出血性結膜炎
定点からの年間報告数は726例(定点当たり年間報告数1.12)であり、性別では男性348例(48%)、女性378例(52%)であった。年齢別では1〜5歳に多かったが、20〜30代にも多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかったが、9月中旬以降はやや少なめであった。都道府県別では長崎県(定点当たり18.38)、宮城県(4.25)、香川県(3.00)などの報告が多かった。
 
流行性角結膜炎
定点からの年間報告数は29,713例(定点当たり年間報告数45.78)であり、性別では男性15,226例(51%)、女性14,487例(49%)であった。年齢別では1〜6歳に多かったが、20〜30代にもやや多くみられた。時期的には5月中旬頃よりやや多くなり、第35週(8月下旬〜9月上旬)にピークがみられた。都道府県別では宮崎県(定点当たり250.33)、愛媛県(141.86)、沖縄県(116.60)などの報告が多かった。
 
性器クラミジア感染症
定点からの年間報告数は35,057例(定点当たり年間報告数37.66)であり、性別では男性15,220例(43%)、女性19,837例(57%)であった。年齢別では20〜24歳をピークとし、15〜34歳に多くみられた。時期的には6月から9月にやや多い傾向がみられた。都道府県別では茨城県(定点当たり71.00)、北海道(62.93)、福岡県(60.92)などの報告が多かった。
 
性器ヘルペスウイルス感染症
定点からの年間報告数は10,258例(定点当たり年間報告数11.02)であり、性別では男性4,129例(40%)、女性6,129例(60%)であった。年齢別では25〜29歳をピークとし、20〜39歳に多くみられた。時期的には7〜8月にやや多くみられた。都道府県別では大阪府(定点当たり29.39)、東京都(22.51)、香川県(15.14)などの報告が多かった。
 
尖圭コンジローマ
定点からの年間報告数は6,793例(定点当たり年間報告数7.30)であり、性別では男性3,795例(56%)、女性2,998例(44%)であった。年齢別では20〜24歳をピークとし、15〜39歳に多くみられた。時期的には6〜10月にやや多くみられた。都道府県別では大阪府(定点当たり17.32)、香川県(14.71)、宮城県(14.17)などの報告が多かった。
 
淋菌感染症
定点からの年間報告数は15,002例(定点当たり年間報告数16.11)であり、性別では男性12,374例(82%)、女性2,628例(18%)であった。年齢別では20〜24歳をピークとし、15〜39歳に多くみられた。時期的には1月と8月にやや多くみられた。都道府県別では福岡県(定点当たり32.55)、大阪府(29.05)、岡山県(27.13)などの報告が多かった。
 
クラミジア肺炎(オウム病を除く)
定点からの年間報告数は321例(定点当たり年間報告数0.68)であり、性別では男性202例(63%)、女性119例(37%)であった。年齢別では全年齢層にわたっていたが、70歳以上に多くみられた。時期的には年の前半にやや多い傾向がみられた。都道府県別では福島県(定点当たり13.29)、山梨県(6.40)、千葉県(4.22)などの報告が多かった。

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細菌性髄膜炎(髄膜炎菌性髄膜炎を除く)
定点からの年間報告数は309例(定点当たり年間報告数0.66)であり、性別では男性170例(55%)、女性139例(45%)であった。年齢別では0〜4歳に多くみられた。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では福井県(定点当たり4.60)、大阪府(2.14)、石川県(2.00)などの報告が多かった。
 
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
定点からの年間報告数は6,233例(定点当たり年間報告数13.23)であり、性別では男性3,670例(59%)、女性2,563例(41%)であった。年齢別では0〜4歳に多くみられたが、55歳以降も年齢とともに多少の増加傾向を示した。時期的には4〜6月にやや多く、7〜10月には少なく、その後11月には最大値を示した。都道府県別では千葉県(定点当たり127.22)、富山県(86.00)、高知県(43.57)などの報告が多かった。
 
マイコプラズマ肺炎
定点からの年間報告数は7,077例(定点当たり年間報告数15.03)であり、性別では男性3,215例(45%)、女性3,862例(55%)であった。年齢別では1〜9歳に多くみられた。時期的には10月上旬から12月中旬にやや多くみられた。都道府県別では福島県(定点当たり57.86)、山口県(52.56)、石川県(52.00)などの報告が多かった。
 
成人麻しん
定点からの年間報告数は7例(定点当たり年間報告数0.01)であり、性別では男性2例、女性5例であった。年齢別では25〜44歳(5例)と65歳以上(2例)であった。時期的には特別な傾向はみられなかった。都道府県別では山梨県(定点当たり0.10)、茨城県(0.09)、和歌山県(0.09)などの報告が多かった。
 
無菌性髄膜炎
定点からの年間報告数は773例(定点当たり年間報告数1.64)であり、性別では男性526例(68%)、女性247例(32%)であった。年齢別では0〜9歳に多くみられた。時期的には6月上旬から9月上旬頃に多くみられた。都道府県別では熊本県(定点当たり6.87)、奈良県(6.67)、広島県(6.58)などの報告が多かった。
 
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
定点からの年間報告数は22,615例(定点当たり年間報告数48.01)であり、性別では男性14,315例(63%)、女性8,300例(37%)であった。年齢別では0〜4歳にやや多くみられたが、50歳以降年齢とともに増加し、特に70歳以上に多くみられた。時期的には3月に多かったこと以外は、特別な傾向はみられなかった。都道府県別では栃木県(定点当たり107.29)、高知県(100.00)、山口県(92.33)などの報告が多かった。
 
薬剤耐性緑膿菌感染症
定点からの年間報告数は697例(定点当たり年間報告数1.48)であり、性別では男性456例(65%)、女性241例(35%)であった。年齢別では50歳以降年齢とともに増加傾向を示し、特に70歳以上で多くみられた。時期的には7〜11月にやや多くみられた。都道府県別では岩手県(定点当たり4.45)、奈良県(4.33)、広島県(4.33)などの報告が多かった。

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FAX・エクセルファイル報告分


[全数把握]

◎1類感染症
重症急性呼吸器症候群(病原体がSARSコロナウイルスであるものに限る)
報告なし
 
痘そう
報告なし。

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◎4類感染症
E型肝炎
年間報告数は42例であり、性別では男性33例(79%)、女性9例(21%)であった。都道府県別では北海道(9例)、東京都(7例)、三重県(4例)などの報告がみられた。
 
ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)
年間報告数は1例であり、性別では男性であった。都道府県別では神奈川県からの報告であった。
 
A型肝炎
年間報告数は170例であり、性別では男性108例(64%)、女性62例(36%)であった。都道府県別では東京都(24例)、北海道、大阪府(各17例)などの報告がみられた。
 
高病原性鳥インフルエンザ
報告なし。
 
サル痘
報告なし。
 
ニパウイルス感染症
報告なし。
 
ボツリヌス症
年間報告数は3例であり、性別では男性1例、女性2例であった。都道府県別では東京都、愛知県、大阪府(各1例)の報告であった。
 
野兎病
報告なし。
 
リッサウイルス感染症
報告なし。
 
レプトスピラ症
年間報告数は17例であり、性別では男性14例(82%)、女性3例(18%)であった。都道府県別では沖縄県(7例)、東京都(3例)、静岡県、宮崎県(各2例)などの報告がみられた。


◎5類感染症
急性脳炎(ウエストナイル脳炎及び日本脳炎を除く)
年間報告数は188例であり、性別では男性108例(57%)、女性80例(43%)であった。都道府県別では大阪府(21例)、東京都、福岡県(各16例)などの報告がみられた。
 
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
報告なし。


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[5類定点把握疾患]
RSウイルス感染症(註:定点からの報告が安定しなかったので、全数として示す)
年間報告数は17,327例であり、性別では男性9,566例(55%)、女性7,761例(45%)であった。年齢別では1歳未満が最も多く、それ以降年齢とともに減少した。時期的には第50週(12月中旬)にピークを形成した。都道府県別では大阪府(1,483例)、兵庫県(1,197例)、愛知県(995例)などの報告が多かった。