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第04週ダイジェスト
(1月20日〜1月26日)
  • 発生動向総覧
  • 注目すべき感染症
 をPDF版よりピックアップして掲載しています。


 発生動向総覧

〈第04週コメント〉1月30日集計分
全数報告の感染症

1類感染症: 報告なし
2類感染症: 細菌性赤痢8 例(推定感染地:国内4 例、インド2 例、インドネシア1 例、不明1 例)
腸チフス1 例(推定感染地:インド)、パラチフス1 例(推定感染地:インド/タイ)
3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症12 例(うち有症者7 例)
4類感染症: アメーバ赤痢4 例(推定感染地:国内3 例、不明1 例)、オウム病1 例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1 例(65 歳)、ジアルジア症1 例(推定感染地:バングラデシュ)、髄膜炎菌性髄膜炎1 例(型別不明、40 歳。推定感染地:国内)、ツツガムシ病2 例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1 例(11 歳、詳細不明)、レジオネラ症1 例
急性ウイルス性肝炎10例 A 型8 例(推定感染地:国内7 例、不明1 例)
B 型1 例(推定感染地:国内)
C 型1 例(推定感染地:国内)
クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性)
後天性免疫不全症候群9例 (無症候5 例、AIDS 3 例、その他1 例)
感染経路:性的接触7例(同性間4例、異性間3例)、不明2 例
梅毒4 例(早期顕症1 例、晩期顕症2 例、無症候性1 例)
マラリア2 例(三日熱マラリア2 例_推定感染地:インド、インドネシア各1 例)


定点把握の対象となる4類感染症(週報対象のもの)
 定点当たり報告数が過去5 年間の同時期と比べて特別多い疾患はなかったが、インフルエンザの定点当たり報告数は増加を続け、38.5 となった。すべての都道府県で定点当たり報告数は2 桁となり、沖縄県(83.5 )を始めとして10 都道府県で50 を超えている。しかし、流行の開始が早かった福岡県(40.0 から30.9 )、佐賀県(51.1 から38.2 )、大分県(54.3 から49.1 )などでは、第3 週に比べて減少した。A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎はわずかに増加し、都道府県別では引き続き富山県(2.8 )と山形県(2.6 )からの報告が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2 割増加し、宮城県(17.1 )と宮崎県(15.2 )をはじめ、13 都道府県から10.0 以上の報告があった。水痘の定点当たり報告数は大きな変化はないが、沖縄県(5.0 )からの報告が多い。成人麻疹の定点当たり報告数は倍増して0.03 となり、都道府県別では宮城県(0.3 )からの報告が多い。マイコプラズマ肺炎(0.17 )の定点当たり報告数は増加し、青森県(1.0 )、岡山県(1.0 )、秋田県(0.9 )からの報告が多い。

当該週と過去5年間の平均(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)の比を対数にてグラフ
上に表現した。1標準偏差を超えた場 合黄で、2標準偏差を超えた場合赤で色分けしている。


  注目すべき感染症〈第04週〉

◆インフルエンザ

 インフルエンザの定点当たり報告数は2003年に入って6.2(第1 週)、19.0(第2 週)、29.2(第3週)、38.5 (第4 週)と増加している。第4 週では、沖縄県(83.5)、宮崎県(77.7)、福井県(76.7)、鹿児島県(70.0)、石川県(64.3)、山口県(62.1)、静岡県(60.3 )、愛知県(59.5)、島根県(52.1)、長崎県
(50.8)で50.0 を超え、しかも全ての都道府県で10.0 を超えており、全国の多くの地域でインフルエンザが流行している状況である(図)
図. 過去10 年間のインフルエンザシーズン毎のトレンドグラフ

 病原体ではA香港型(H3N2)が分離されたウイルスの大半を占めているが、B型も分離報告がある。A ソ連型(H1N1)については、今シーズンの分離報告は未だない。 インフルエンザの総合的な情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/newpage2.html

◆インフルエンザ警報・注意報

 第4週(1月20 〜26日)においては、警報基準値を超える保健所が増加し、213の保健所で注意報、359の保健所で警報の基準値を超えている。都道府県別では、青森県と岩手県を除いたすべての都道府県で警報基準値を超えた保健所が認められ、流行は東北地域においても拡大しつつある。警報・注意報の地図情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/inf-keiho/trend02.html

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