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第06週ダイジェスト
(2月3日〜2月9日)
  • 発生動向総覧
  • 注目すべき感染症
 をPDF版よりピックアップして掲載しています。


 発生動向総覧

〈第06週コメント〉2月13日集計分
全数報告の感染症

1類感染症: 報告なし
2類感染症: コレラ1 例(推定感染地:タイ、疑似症)、細菌性赤痢10 例(推定感染地:国内4 例、エジプト2 例、タイ2 例、東南アジア1 例、不明1 例)、腸チフス1 例(推定感染地:国内)、パラチフス2 例(推定感染地:ともにミャンマー)
3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症7 例(うち有症者5 例)
4類感染症: アメーバ赤痢4 例(推定感染地:国内3 例、不明1 例)、オウム病1 例(接触動物:セキセイインコ)、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1 例(死亡、53 歳)、ジアルジア症1 例(推定感染地:タイ)、髄膜炎菌性髄膜炎1 例(型別不明、60 歳)、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1 例(48 歳、血液培養)、レジオネラ症1 例
急性ウイルス性肝炎4例 A 型4 例(推定感染地:国内3 例、台湾1 例)
クロイツフェルト・ヤコブ病2例(ともに孤発性)
後天性免疫不全症候群5例 (無症候5 例)
感染経路:すべて性的接触(同性間3 例、異性間2 例)
梅毒7 例(早期顕症4 例、無症候性3 例)
マラリア1 例(三日熱マラリア1 例_推定感染地:パキスタン)


定点把握の対象となる4類感染症(週報対象のもの)
 定点当たり報告数が過去5 年間の同時期と比べて特別多い疾患はなかった。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は再び増加し、福岡県(18.1 )をはじめ15 都道府県から10.0 以上の報告があった。水痘の定点当たり報告数は沖縄県(5.0 )、福岡県(3.2)、佐賀県(3.1)などが多い。急性出血性結膜炎の定点当たり報告数は微増し、長崎県(0.9 )からの報告が多い。成人麻疹の報告が神奈川県(0.5 )をはじめ関東甲信越地域で増えた。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は大きな変化はないが、都道府県別では秋田県(0.6)からの報告が引き続き多く、佐賀県(前週の0.1 から0.5)、愛媛県(0.1 から0.3 )からの報告が増加した。インフルエンザの定点当たり報告数は、2週連続で減少している。依然としてすべての都道府県で定点当たり報告数は2 桁であるが、ほとんどの都道府県で前週より減少し、50を超えた都道府県はなかった。A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少したが、依然として富山県(3.3)と山形県(3.0 )からの報告が多い。流行性角結膜炎の定点当たり報告数は全体としては減少しているが、高知県(前週の0.7 から3.0 )で急増し、宮崎県(3.0 )とともに多い。急性脳炎(日本脳炎を除く)の報告数は減少したが、沖縄県(0.4)が前週同様に大半を占めている。風疹は報告数が半減(45 報告から21 報告)した。

当該週と過去5年間の平均(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)の比を対数にてグラフ
上に表現した。1標準偏差を超えた場 合黄で、2標準偏差を超えた場合赤で色分けしている。


  注目すべき感染症

◆インフルエンザ

 インフルエンザの定点当たり報告数は2003 年に入って全国平均で6.3 (第1週)、19.1 (第2週)、29.4 (第3週)、38.7 (第4週)、35.1 (第5 週)と推移してきたが、第6 週では29.0と減少した。九州、関西地区などを中心に大幅に減少し、全国40の都道府県で前週に比べて報告数が減少した。岩手県、奈良県、青森県、栃木県、宮城県、福島県、秋田県では第5 週に比べて増加していたが、その他の都道府県では全て減少した。特に福井県、宮崎県、愛知県、石川県、沖縄県では定点当たり報告数が前週に比べて15.0以上減少した。
図. 過去10 年間のインフルエンザシーズン毎のトレンドグラフ

 病原体ではA 香港型(H3N2 )が分離されたウイルスの大半を占めているが、B 型も分離報告がある。A ソ連型(H1N1 )については、今シーズンの分離報告は未だない。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/newpage2.html

◆インフルエンザ警報・注意報

 第6週(2 月3 日〜9 日)においては、全国で注意報基準値を超えた保健所が153 カ所、警報基準値を超えた保健所が394 カ所であり、前週と比べて両者ともに減少している。ほとんどの都道府県でその数は横這いあるいは減少をみており、感染症発生動向調査では、同週1 週間の全国レベル定点当たり報告数は29.0 となり、2 週連続して減少し、今シーズンの流行はピークを超えたと考えられる。しかしながら過去の経験からは、この後B 型インフルエンザによる小さな山が続くことが多いため、引き続き注意が必要である。警報・注意報の地図情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/inf-keiho/trend02.html

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