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第12週ダイジェスト
(3月17日〜23日)
  • 発生動向総覧
  • 注目すべき感染症
 をPDF版よりピックアップして掲載しています。


 発生動向総覧

〈第12週コメント〉3月27日集計分
全数報告の感染症

1類感染症: 報告なし
2類感染症: コレラ2 例(推定感染地域:インドネシア1 例は疑似症、不明1 例)、細菌性赤痢8 例(推定感染地域:インド5 例、インドネシア、カンボジア、インド/タイ/ネパール各1 例)、腸チフス1 例(推定感染地域:フィリピン1 例)
3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症6 例(うち有症者5 例)
4類感染症: アメーバ赤痢4 例(推定感染地域:国内4 例)、オウム病1 例(オウム、インコとの接触)、ジアルジア症2 例(推定感染地域:ウズベキスタン、ガーナ各1 例)
急性ウイルス性肝炎7例 A 型5 例(推定感染地域:すべて国内)
B 型1 例(推定感染経路:不明)
C 型1 例(推定感染経路:針刺し事故)
後天性免疫不全症候群8例 (無症候6 例、AIDS 2 例)
感染経路:性的接触6 例(同性間2 例、異性間3 例、同性/
異性間1 例)、不明2 例
推定感染地域:国内6 例、タイ、ペルー各1 例
梅毒1 例(無症候性)


定点把握の対象となる4類感染症(週報対象のもの)
 マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少に転じたが、過去3 年間の同時期の平均の2 倍を超えている。都道府県別では、宮城県(1.2 )からの定点当たり報告数が倍増しており、東北地域(0.51)から約4 割が報告されている。他の疾患の定点当たり報告数は、過去5 年間の同時期と比べて特別多くなってはいない。百日咳の定点当たり報告数(0.01 )はわずかに増加し、都道府県別では栃木県(0.2)からの報告数が増している。インフルエンザの定点当たり報告数(7.1 )は減少を続けている。都道府県別では山口県(24.8 )、佐賀県(24.2 )、秋田県(22.7)からの報告が多いが、長崎県以外のすべての都道府県で減少した。A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は5 週間ぶりに減少したが、富山県(4.0 )からの報告は前週と同様に多い。感染性胃腸炎と水痘の定点当たり報告数も減少した。都道府県別では、前者は最も報告数が多い宮崎県(23.1 )を含め、43 の都道府県で減少したが、後者は沖縄県(7.7)と宮崎県(4.3 )からの報告が引き続き多い。手足口病の定点当たり報告数は宮崎県で第10週(1.5)、第11週(1.9)と増加していたが、今週(1.2)は減少している。風疹と麻疹(成人麻疹を除く)の定点当たり報告数はわずかながら減少したが、前者は依然として岡山県(0.4)からの報告が多く、後者も引き続き福島県(0.9)、宮崎県(0.8)、鹿児島県(0.5)からの報告が多い。成人麻疹の報告も減少したが、東京都(0.3)からの報告が7 割を占めている。

当該週と過去5年間の平均(過去5年間の前週、当該週、後週の合計15週の平均)の比を対数にてグラフ
上に表現した。1標準偏差を超えた場 合黄で、2標準偏差を超えた場合赤で色分けしている。


  注目すべき感染症

◆インフルエンザ

 2002/03シーズンは2003年第4 週をピークにして順調に減少してきている。第8週から11週にかけては減少の仕方は緩やかであったが、今週は大きく減少した。長崎県で前週よりわずかに増加した以外は、全ての都道府県で減少した。
 都道府県別にみると、第4 週前後をピークとして順調に減少している都道府県が多いものの、数週間後に第2 のピークが生じている都道府県も少なくない。このような第2 のピークを示すいくつかの都道府県での経過をに示す。この第2 のピークについては、インフルエンザB 型による小流行が原因であると考えられる。

図. インフルエンザの推移(全国、福井県、山口県、佐賀県)

 病原体ではA 香港型(H3N2)が分離されたウイルスの大半を占めているが、B 型の分離も報告されている。A ソ連型(H1N1)については、今シーズンの分離の報告は未だない。
 インフルエンザの総合的な情報については、以下のURL を参照されたい。
  ○http://idsc.nih.go.jp/others/topics/newpage2.html


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