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  鳥インフルエンザ−カンボジアにおける状況−更新9

    2005年2月9日 WHO(原文

    WHOプレスリリース参照(原文


カンボジア最初の症例が検知された省においてサーベイランスの強化

プノンペン----カンボジア保健省とWHO(世界保健機関)担当者らは、カンボジアで最初の、鳥インフルエンザのヒト感染症例が報告されたカンポット省(Kampot Province)におけるサーベイランスを強化した。この間にカンボジア当局者らは、地方の村々をまわり、感染家禽の危険を伝え、地元のラジオステーションは一時間毎に予防対策の必要性を放送している。感染家禽との不要な接触、特に、最近ニワトリが死亡した地域で、食用にするために羽をむしったり、下ごしらえしたりすることを避けるべきであることが、一般の人々に伝えられている。

現在、カンポット省の保健センターでは鳥インフルエンザの疑い例について、共通の症例定義を用いており、疑い例はすべて当局に通報するようにと通知されている。

カンボジア保健省は週末の間に、ベトナムで2005年1月30日に死亡した、カンポット省の25歳女性が、A/H5亜型インフルエンザ陽性であったことを確認した。この女性の14歳の弟も、呼吸器症状を発症後死亡しており、鳥インフルエンザに感染していたのではないかと疑われている。しかしながら、彼の火葬前に検体は採取されていない。彼女の家族および密接な接触者を含めて、それ以外の人で検査陽性者はいない。症例と密接な接触のあった人々は全員が、平均的潜伏期の2倍の期間が過ぎる2005年2月14日まで、監察下に置かれる。

この女性がどのようにして感染したかを明らかにするため、パスツール研究所、プノンペン、カンボジア農業省、食糧農業機関(FAO)が協力し、検査および疫学的両面からの調査が進められている。現段階では、ヒトからヒトへ感染伝播した証拠は無い。

「WHOは、カンボジアの対応によって勇気づけられた。将来のどのような集団発生の検知とコントロールにおいても、鳥インフルエンザについての知識を国民へ与える一層の努力を重ねることが最も肝要である。将来何が起こるかを正確に予見する方法は無く、サーベイランスに力を入れるしかなく、現にWHOとカンボジア政府は起こる可能性のある、あらゆる集団発生への最適の対応、事前の準備対策に資材を投入している」」と、カンボジアのWHO代表ジム・タロック博士(Dr. Jim Tulloch)は述べた。

WHOは引き続き、カンボジア政府およびFAOを含む関連各機関と密接に協力し、状況を見守って行く。



(2005/2/10 IDSC 掲載)

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