2009年5月4日午前10時56分(アメリカ東部時間)( 原文)
この手引きは、ブタ由来インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染の疑いがもたれている患者の検体の診断検査やウイルス分離を行っている検査室の職員向けである。このガイダンスは迅速診断テストを行なう医療者向けのものではない。迅速診断テストを実施するもの、またはその検体を採取するものは臨床現場における感染対策のガイダンス(原文)を参照のこと。
ブタ由来インフルエンザA(H1N1)ウイルスの感染が疑われる患者の検体はBSL2レベルの検査室にて作業が行われる必要がある。検体の操作はバイオセーフティーキャビネットで行われなければならない。
ブタ由来インフルエンザA(H1N1)ウイルスの感染が疑われる患者の検体からのウイルス分離は、BSL2レベルの検査室でBSL3レベルに相当する装備
(enhanced BSL2 conditions)で行われなければならない。
必要な防御策には以下のものがある
○各々の場所においてリスクアセスメントをなされた上できめられた個人防護具の着用
○呼吸予防-フィットテストを実施した上でのN95マスクまたはそれ以上の装備の着用
○シューズカバー
○前あきでないタイプのガウン
○二重手袋
○ゴーグルやフェイスシールドなどを用いた眼の防御
廃棄物
すべての廃棄物の廃棄手順は、貴施設での標準的な検査運用手順に記載された方法に従うこと
有効な消毒薬
○70%エタノール
○5%リゾール
○10%ブリーチ
すべての職員は発熱や他の症状に関して自分自身で気をつけること。ブタ由来インフルエンザA(H1N1)感染の症状はせき、喉の痛み、嘔吐、下痢、頭痛、鼻水、筋肉痛である。どんな異変でも直ちに監督責任者に報告すること。
感染が確認された症例からの検体やウイルスに保護されていない状態で曝露したり、個人防護具の破損が見つかった場合には、ザナミビル(商品名:リレンザ)やオセルタミビル(商品名:タミフル)を曝露後10日間服用する抗ウイルス薬化学予防を考慮する必要がある。
詳細は抗ウイルス剤による治療と予防投与ガイダンス参照のこと。
微生物学および生物医学的実験室(BMBL)におけるバイオセーフティ 第5版 IV章 実験室のバイオセーフティレベルの基準
(2009/5/6 IDSC更新)
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