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新型インフルエンザ患者発生後の施設における環境整備について 2009年5月31日 |
国立感染症研究所感染症情報センター | ||
兵庫県と大阪府を中心に日本国内でも新型インフルエンザの患者発生報告が連日みられるようになった。本文書は、患者が発生したのちに休校となった学校などの施設における、再開時の環境整備に関する考え方を示す。 新型インフルエンザの感染経路は今のところ通常の季節性インフルエンザの感染経路と同じと考えられている。つまり、くしゃみや咳をした時に出る飛沫を吸い込んで感染する「飛沫感染」が中心と考えられている。しかし、飛沫が付着した物に触れた手で口や鼻などを触って感染する接触感染的な要素も、本疾患の伝播に多少は関与していると考えられている。 従って、新型インフルエンザ患者が居た場所の周囲に飛沫が付着している可能性はないとは言えない。しかしながら、インフルエンザウイルスの環境中における生存期間は2〜8時間程度であり、感染者がいた直後であればともかく、一定時間を経過した後であれば、環境中にウイルスが残存していることを心配しての消毒等は意味がなくなる。つまり、学校も含めた施設において感染のあると思われたものがそこから離れて半日以上経過した後には、特別な環境整備を行う必要はない。 なお、日常の清掃、清潔は常に重要である。
(2009/6/1 IDSC 更新)
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