麻疹の疫学、1998年−米国
米国における1998年の麻疹は、前年より38例減って100例となった。集団発生は6事例(患者65例)発生した。100例のうち26例が輸入例で、この数字は1983年の集計開始以来最低であった。74例の国内発病例中、45例が輸入症例関連事例で、そのうち32例は日本の4歳児が持ち込んだ麻疹によるアラスカの集団発生例であった(本月報Vol.20、No.2、外国情報参照)。輸入26例のうち14例は外国人(うちインド、日本、ケニア、パキスタン、サウジアラビアが各2例)、12人は海外で感染した米国人であった。
28州とワシントン特別区からは発生報告がなく、報告はアラスカ(33例)、アリゾナ(11例)、ミシガン(10例)、カリフォルニア(9例)、ニュージャージー(8例)の順に多かった。MMWR編集部は「もはや麻疹は米国土着の疾病でなくなった。」と述べている。
(CDC、MMWR、48、No.34、749、1999)