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Vol.1 (1980/9[007])

<国内情報>
腸炎症状を呈した患者糞便からのCampylobacter jejuni分離例について


 1980年3月から6月にかけて国立病院小児科・市内開業小児科医院に受診した腸炎患者169名から24例(14.2%)にCampylobacter jejuniが分離された。

 培養はSkirrowの方法によったが,菌検出病日は第2病日,9例,第3病日,4例,4〜7病日,7例,8病日以上,3例,不明,1例で比較的おそくまで菌の排出が認められた。

 菌を検出した患者年令は小児科外来のため0才3名,1才3名,2才6名,3才2名,4才3名,5才,6才各1名,7〜14才4名,成人1名となっている。

 患者の主要症状は下痢,100%,腹痛,80%,発熱,74%,嘔吐,14%であった。下痢の回数は1日10回以上あったものが約1/3で,血便も5例に認められた。発熱は38℃以上が2/3であり,腹痛は大部分が3日以内に消失した。

 高熱弛張の続いた敗血症様症例も認められたが血液よりの分離は行なっていない。



熊本県衛生公害研究所 秋吉 正幸





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