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アイスランドでは5〜10年間隔でおよそ12ヶ月間の風疹流行がおこっている。1963〜64年流行では6080報告例中37例,1972〜74年では3383例中6例の先天性障害児が生まれた。抗体調査の結果から感染数は報告数の数倍以上とみられる。
1975年以来妊婦の抗体調査がルチーンに実施され,1976年には12才女児にワクチン接種が開始された。1978年流行が始まった時,妊婦年令はワクチンを受けていなかった。この流行中5126妊婦の抗体が調査され,114例が妊婦早期に風疹抗体上昇をみた。妊娠3ヶ月以内に感染したほとんどの妊婦で人工流産がおこなわれた。2年後,12〜20週に抗体上昇にあった母親からの子供が調査され,2例に先天性風疹障害が認められた。人工流産数は1963〜64年流行で91例,72〜74年で28例,78〜79年で104例であった。その後ワクチン接種が実施され,ほとんどの年令のおよそ90%の女子が免疫をもつに至った。
(WHO,WER,57,26,200,1982)
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