Vol.3 (1982/12[034])
昭和56年11月,仙台市で弁当を原因食品とする食中毒事件が発生し,検査の結果,製造所の検食調整材料,および患者糞便よりコアグラーゼ[型のブドウ球菌が検出されたが,コアグラーゼ[型のブドウ球菌による食中毒事件の報告例はほとんどないため,病原微生物検出情報(月報)第30号(1982年8月発行)にその概要を紹介した。 ブドウ球菌エンテロトキシンについては,市販キット(A,B,C)でトキシンが証明されず記載していなかったが,岩手大学獣医公衆衛生学教室品川邦汎助教授のご好意によりエンテロトキシンDと決定されたので追加報告します。 仙台市衛生試験所 増子 光子・永岡 綾子 今野 純夫・角田 行 仙台市東保健所 三浦 寿光 宮城県環境保健センター 湯田 和郎