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Vol.3 (1982/12[034])

<外国情報>
エコー11型の流行と特殊新生児室における感染―英国


前年にくらべ著しくエコー11型の報告がふえ続けている。一般的に無菌性髄膜炎が伴っていて,3ヶ月以下が多い。ほとんど軽症だが,2人は死亡。7歳女児は発症(喉と便からウイルス分離)回復後Reye症候群を示し死亡した。

生後4週の双生児(男)が8月12日無菌性髄膜炎と診断された。入室や移室をさしとめ,全員に250mgの正常ヒト免疫グロブリンを接種した。これは前回のエコー11型流行時の経験に基くもので,腸管感染は阻止しないが重症例を防ぎ得ると考えられる。1982年6月に測定されたバッチのγ−グロブリンはエコー11型に対して1:80の中和価をもっていた。

エコー11型が26人中11名から分離された(CSF3/8,喉頭ぬぐい液3,便9)。9名発症。すべて治癒した。8月28日の再検査では陰性で室は再開された。流行後3週の間の新入室者はγ−グロブリンを投与された。その後の発生はなかった。

(CDR 82/32,36)






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