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Warsaw子供病院でウイルスの神経感染と後遺症の調査が1977年から始まった。1979年8月〜1981年12月に14歳以下の673人が調査され,583(86.6%)が髄膜炎(うち16人が髄膜脳炎,6が脳神経麻痺),23(3.4%)が脳炎,48(7.1%)が髄膜炎のない脳神経麻痺,残り19(2.9%)はその他の中枢神経症状を示した。検査はエンテロ,ムンプス,単純ヘルペス,サイトメガロ,麻しん,インフルエンザ,パラインフルエンザ,RS,ルベラ,ダニ脳炎ウイルスについて実施,分離材料は咽頭ぬぐい液,髄液および便,血清反応は中和,CF,HI,蛍光抗体,ELISAである。673例中ウイルス感染が429(63.7%)で確認された。このうち72.4%は髄膜炎,21.7%は脳炎,5.3%はその他の症状であった。ムンプスが確認例の89.3%を占め最高で,エンテロウイルスは8.6%,混合感染が21%にみられた。検査成績は発生状況と一致し,Warsawの髄膜炎のカーブはムンプス報告数のカーブに平行している。ただし例外は1979年および1980年の8〜9月で,この時期にはムンプスが低下し,エンテロ髄膜炎がピークになった。
(WHO,WER,59,47,1984)
図1.Warsowにおけるムンプスと髄膜炎
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