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1982年中に373例の妊娠中の風疹感染が検査室で確認された。329は妊婦,44は新生児で診断された。これはラボラトリーサーベイランスが開始された1976年以降の最高数で,風疹罹患の多かった1978,79の229および311例を上まわった。
結果を知ることができた253例中32例がCRSの徴候を伴った。この例数は1978,79の33および53より少ない。2例は妊娠初期3ヶ月中に感染したことが検査で確認された例から生まれた。しかし,風疹感染が確認された者,とくに初期3ヶ月であった者は122例が人工流産を受けた。他の10人は自然流産または死産だった。
最終月まで妊娠をつづけた77例中75は明らかに感染していない子供を出産した。75例中23は初期3ヶ月の感染が検査で確認された者である。出生時風疹特異的IgM抗体が検査された8例中,2新生児が陽性で子宮内感染が示唆された。他の6例は陰性であった。陽性2例は妊娠後期3ヶ月中に感染した者からの出生児である。
32CRS中2例は妊娠中感染したことがわかった妊婦の追跡調査によって検出された。残り30例は新生児で診断された。これ以外に,風疹特異IgM抗体が,出生時CRSの徴候のない新生児14例にみとめられた。9例は妊娠最終3ヶ月に感染した例である。
(WHO,WER,60,No.3,1985)
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