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イングランド,ウェールズ,アイルランドから報告される検査質の細菌性髄膜炎数(CSFまたは血液から菌が分離された例)は毎年ほとんど変わらない。1975〜83年の9年間に13,131(年平均1,457,1,294〜1,596)が報告された。このうち1,800(13.7%)が死亡,この数もほぼ均一である(12.6%〜15.6%)。すべての例が報告されているのではなく,また入院,検査前に死亡する者もあるから,この検査室診断死亡数は実際より低いはずである。法的患者届出数の変動パターンはウイルス性髄膜炎の発生数に一致する。
検査室より報告される細菌性髄膜炎の3/4は髄膜炎菌,インフルエンザ菌または肺炎レンサ球菌である。図2に各年の報告数と年齢群を示した。
髄膜炎菌による髄膜炎3,984中死亡例は7.0%,敗血症820では死亡例20%,45歳以上に超過死亡がみられた。
インフルエンザ菌による髄膜炎3,242中死亡例は4.4%,敗血症では2,019中9.2%,過去4年間では髄膜炎,敗血症数が髄膜炎菌を上まわっている。アンピシリン感受性の変化の発生報告は極めて少ない。
肺炎レンサ球菌髄膜炎は2,565で20.7%が死亡。この菌による髄膜炎患者数は毎年ほとんど変わらないが,敗血症数は年ごとに増加,1975年の378に対し,1983年は1,635で,この期間の患者8,707例中,19.9%が死亡した。
(CDR,84/49,1984)
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