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1978年に日本脳炎(JE)が確認されるようになって以来,数回流行がおこっている。診断と対策のために媒介昆虫,宿主およびヒトの関係の研究が実施された。
1978〜84年にJEと診断された病院の記録をレトロスペクティブに分析すると,血清学的に確認されたのは2507例で,886が死亡した。ウイルス性脳炎の発生は1万人口あたり1978年が1.04,79年0.46,80年は1.23,年および県により大きく差がある。全体の致死率は35.3%。15歳以上が37%,学童が32%,5歳以下が11%で,致死率は年齢につれて上昇の傾向がある。男性が多く,季節は真夏から初冬がピークである。蚊からのウイルス分離は成功していない。疫学および昆虫の調査が続行中。
(WHO,WER,60,No.35,1985)
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