マレーシア：４月末以来Kuala Lumpurとその周辺で２〜71歳（80％は学童）の地方流行があり，Ａ（Ｈ₁Ｎ₁）７株分離

　シンガポール：３月末〜５月初旬の主に子供と青年の流行でＡ（Ｈ₁Ｎ₁）を分離

（ＷＨＯ，ＷＥＲ，61，No.21，1986）

　ホンコン：３〜４月に一般人の局地流行で12および15歳の２人からＡ（Ｈ₁Ｎ₁）を分離。４月20日以降広範囲の年齢の流行においてＡ（Ｈ₁Ｎ₁）が15例に確認された。この流行ではＡ（Ｈ₃Ｎ₂）とＢが各１例ずつ分離された。

（ＷＨＯ，ＷＥＲ，61，No.22，1986）

　英国：６月初旬，Bedfordshireで39歳男性からＡ（Ｈ₁Ｎ₁）を分離。Ａ（Ｈ₁Ｎ₁）は過去２冬期はやらなかったから次季に子供のみならず広くはやる可能性がある。

（ＣＤＲ，86／24，1986）

　米国：熱帯および南半球の４〜９月のインフルエンザがしばしば北半球の次冬の指標となる。最近の東南アジアのＡ（Ｈ₁Ｎ₁）流行は，米国で次のインフルエンザ季に前２シーズンほとんど全くみられなかったこの型が流行することを示唆する。Ａ（Ｈ₁Ｎ₁）は1977年に20年ぶりに流行した。この時は1950年代前半に生まれた人は罹患しなかった。アジアにおける今後２〜３ヶ月の動きが注目される。（編者註，ＣＤＣ，ＭＭＷＲ，35，No.27，1986）