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WHOインフルエンザセンター(アトランタ&ロンドン)によれば,1986年4月以降,A(H1N1)ウイルスが中国,香港,インド,日本,マレーシア,ニュージーランド,シンガポールで検出され,大部分は抗原性に従来株と明らかな差がみられる(13頁・表1)。
一般住民の新株に対する抗体は保有率,抗体価ともに低く,またA/チリ/1/83(H1N1)を含むワクチンの投与試験で,新株に対して十分な抗体レベルは得られていない。
A(H1N1)ウイルスの広範な散布と,ワクチン投与期まで時間的余裕がないことをふまえ,各国は次季ワクチンとして従来の3株の他に,A/シンガポール/6/86(H1N1)型抗原を添加するか,または単価で追加すべきである。子供以外は1回投与,ワクチン歴のない子供は4週以上の間隔で2回投与する。
(WHO,WER,61,No.31,1986)
Table 1.Haemagglutination-inhibition cross-reactions of influenza A(H1N1) viruses
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