HOME 目次 記事一覧 索引 操作方法 上へ 前へ 次へ

Vol.8 (1987/5[087])

<外国情報>
リゾートホテルのサルモネラ症−プエルトリコ


プエルトリコ,ベガアルタのセロマールホテルから帰った旅行者の間でサルモネラ症が発生したという報告を,数州衛生部とCDCが受けている。それより以前,1986年7月にこのホテルからの帰国者がS. enteritidisに罹患したという報告があったが,プエルトリコ衛生部の追求ではそれ以上の症例は報告されなかった。

11月1日〜8日にこのホテルで集会をおこなったニュージャージーの貿易連合会141人中少なくとも23人が急性下痢症を訴え,2人がプエルトリコで,3人が帰国後入院した。これらの症例中2人からS. enteritidisが分離された。11月9日〜19日のこのホテルにおけるニュージャージー職業団体の集会参加者1,400人とその家族についてのニュージャージー州衛生部の調査によれば,罹患率は10%から15%と推定され,発病日は12日〜22日,便培養からD群サルモネラを8株分離,うち6株はS. enteritidisであった。なお,アンケート調査が進行中である。

 コネチカット州およびマサチューセッツ州からの800人の食品供給会社の連続した2つの集会が2日〜12日に同ホテルでおこなわれた。コネチカット州の220人中16人(7%)が数日中に下痢性疾患を報告し,コネチカット州保健衛生部は9例のS. enteritidis感染を確認,追跡調査を実施中。マサチューセッツ州公衆衛生部は同集会参加442人中42症例(10%)同定,9人からS. enteritidisを分離し,なお追求中である。

 さらにCDCは28〜30日,同ホテルでのプエルトリコの貿易集会参加者から8症例(培養5中2例にD群サルモネラが分離)の報告を受けている。

(CDC,MMWR,35,No.49,1986)






前へ 次へ
copyright
IASR