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1986年秋,トリニダッド,ジャマイカおよびセント・クロイ島で急性出血製結膜炎(AHC)が大流行した。
トリニダッドでは10月初めから病院診断報告数が増加し,通常の4週あたり50〜100からピーク時は9,666を示した。1月に平常レベルになるまでの3ヵ月間で合計15,396例が報告された。2分離株が中和でコクサッキーA24型変異株(CA24v)と同定された。ジャマイカでは10月半ば〜11月末に500以上のAHC患者が発生,CA24vが5/15分離され3/4に流行株に対し16倍以上の抗体上昇がみられた。さらにバージン諸島のセント・クロイ島で10〜11月に500以上の患者があったが,検査材料は採られなかった。
これは西半球で初のCA24v報告である。1986年までCA24vは東南アジアとインド亜大陸以外では報告されていない。1986年には台湾,サモア,インドで分離された。EV70同様西半球に広がる可能性がある。EV70の分離は困難だがCA24vはヒト細胞(HeLa,HEp2,HLF)でしばしば40%以上の材料から分離される。同定は中和による。単クローン抗体−ELISAが使えるかもしれない。抗エコー34血清がCA24vに一方的に交叉を示すことがある。
(CDC,MMWR,36,16,1987)
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