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Vol.9 (1988/9[103])

<外国情報>
現役米軍人HIV抗体保有状況


 1986年1月,米国国防省は上記HIV検査を開始,88年4月24日まで1,752,191人中2,232(1.3/1,000)がウエスタンブロットで陽性と確認された。年齢別抗体分布は1,000対0.1(17〜19歳)から2.1(25〜29歳),非ヒスパニア系白人より黒人が3.6倍,ヒスパニア系が2.5倍高かった。黒人とヒスパニア系は全軍人の23.4%にすぎないのに,陽性例の50.7%を占めた。陽性率は男,未婚および兵籍者で高かった。

 本報告は規定された集団についての米国最大規模のHIV検査である。この数は一般市民よりも多分低率だろう。理由は1)ホモ,薬物濫用者が少ない。2)血友病がいない。3)陽性応募者は拒否される。1985年10月〜1988年4月までに新応募者2,060/1,456,177(1.4/1,000)が陽性だった。

現役は少なくとも1〜2年ごとにHIV抗体を測定するから,新感染が直接わかる。1987年7月,171,974中の新感染率は0.74/1,000/年だった。一方,頻回供血者は一定して0.03/1,000年である。どちらもハイリスク者を含まないから一般的例とはいえない。

(CDC,MMWR,37,No.30,1988)






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