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1988年6月26日〜10月7日の間に,中国の新彊南部で3,961名のコレラ患者が発生し,うち55名が死亡した(死亡率1.39%)。
原因は汚染した溜め水,河川水が飲用されたためで,住民の衛生知識の欠落も流行に拍車をかけたとみられている。原因菌はVibrio choleraeO1 eltor, Ogawaであった。流行初期直ちに医療チームが組まれ,患者の治療,流行の防止など対策にあたり,濃厚接触者に対して抗生物質が投与された。
また,衛生教育を強化し,食品衛生,飲料水の処理などに注意を払うことにより,10月初旬には流行は終息し,発生は散発にとどまっている。
(WHO,WER,63,No.44,1988)
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