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Vol.9 (1988/12[106])

<外国情報>
インフルエンザ1987年10月〜1988年9月−世界


このシーズン中,世界各地でA(H3N2),A(H1N1)およびBが検出された。A(H3N2)とBが同一地域で流行した。A(H3N2)の方が多発し,ニュージーランド,米国,東ソ連で流行した。Bは広範囲のヨーロッパ,西ソ連で流行したが,他は大部分,地域的または散発例から分離された。A(H1N1)はシーズン前半はほとんどなく,後半にオーストラリアと中国で多発した。

WHO Collaborating Centres for Reference and Research on Influenza in Atlanta and Londonは,シーズン終了以降の北半球温帯地域からの分離株について抗原分析を実施している。

A(H1N1)はA/シンガポール/6/86またはこれと同等のA/台湾/1/86(レファレンス株)の類似型がひきつづき分離され,変異は微少。A(H3N2)は大部分が去年のA/四川/2/87(レファレンス株)類似,1988年半ばのある株はA/レニングラード/360/86に類似し,変異型は出現していない。BはほとんどがB/北京/2/87(レファレンス株)またはこれと同等のB/ビクトリア/2/87型。変異株存在の可能性については検討中。

(WHO,WER,63,No.44,1988)



Table1. Influenza viruses isolates, 1987-1988





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