Vol.10 (1989/6[112])
英国におけるブルセラ症の年間発生数は例年20前後であるが,1988年は30例が報告された。19例が血清学的に,11例が細菌学的に診断され,2例からBrucella abortus, 9例からBrucella melitensisが,血液,骨髄,肝臓の生検材料等から分離された。30例中13例は国外で感染し,15例は国内で感染したと思われる。国内感染者の多くは獣医,農業などの職業に従事しているが,イラクから送られたチーズを食べて発症した事例も1例あった。 (CDR,89/14,1989)