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シンガポールでは,1986年および87年にデング熱の全国的流行があったので,1988年に健康集団の免疫調査を実施した。デング2型に対するHI抗体測定はシンガポール大学微生物学部でなされた。6ヵ月齢から64歳までの健康者991例について64.3%が陰性(<1:10)。15歳以下のほとんど全員,15〜19歳でも90%以上が抗体陰性,その後陰性率は徐々に低下し,40歳以上では43.8%が陰性だった。男性が有意に陽性率が高かった。流行後にかかわらず低抗体保有率にとどまっているのは,強力なベクターコントロールがウイルス散布を阻止したためとみられる。
(ENB,15,bU,1989)
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