|
1987年来フランスではレプトスピラ症が増加傾向にある。1988年の発生は670例で,1985年の2倍である。発生のピークは夏〜秋にみられ,地理的な偏りはない。1987年および1988年には農夫等のいわゆるリスクグループよりも野外活動(水浴び,魚釣り,狩猟,ハイキング等)をした人々の間での発生が多かった。今後はリスクグループより一般の人に対して注意を喚起すべきであろう。
血清型分布ではGrippotyphosaの増加が著しく,1985年の9.8%から1988年には27%になった。その他Icterohaemorrhagiaeが35.7%,Australisが10%分離されている。臨床症状は発熱87%,痛み44%,肝あるいは腎機能障害21%,髄膜炎35%などであるが,最近は感冒様症状を示す例が多い。患者の性別では男性が80%,平均年齢は43歳であった。
(WHO,WER,64,No.40,1989)
|