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Vol.11 (1990/4[122])

<外国情報>
カリブ諸島におけるHTLV-1


 HTLV-1はカリブ諸島にエンデミックで,抗体陽性率1.5〜7.0%(最高はトリニダッド・トバゴのアフリカ人)である。アフリカ系カリブ人に広く分布するので,アフリカ奴隷の祖先によってもたらされたとみられる。陽性率は加齢と共に増加する。ATL患者発生は1985年以降年間12例,1,000キャリアあたり1,キャリアの生涯発病率は2.5%,供血者の抗体陽性率は0.025%(米国の100倍),輸血による感染が増加中であり,また,周産期感染が問題だが,検査法はまだ不完全であることと,日本で断乳実施に伴う費用として1感染防止のために5,000USドル,1ATL発症防止あたり60,000USドルと計算しているので,血液および妊婦のスクリーニングを行うかどうか検討を要するとされている。

(WHO,WER,65,No.9,1990)






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