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Vol.11 (1990/6[124])

<外国情報>
ラッサ熱第1例−カナダ


 ラッサ熱(LF)は南アフリカでは年間10〜30万の感染と5千の死亡例が発生していると推定される。1987年までに17例がヨーロッパやアジアに持ち込まれた。カナダの第1例は38歳男性,農業専門官で妻と3人の子供(5,7,10歳)と共にナイジェリアのジョスの南97kmの村に3年間住んだ。滞在中6ヵ月ごとにγグロブリン投与を受けた。1988年12月17日発症したが,マラリア,ついで腸チフスがうたがわれた。28日以降発疹が拡がったが症状が改善,1月31日トロントに帰国した。1月10日の血清がIFTで,Vero細胞浮遊液から作成した6種出血熱ウイルスプール抗原に対しIgG1:512,さらにLF単味抗原で確認された。LFIgMは1:64。2月8日の血清はIgG1:256,IgM1:16。2週後(発病67日後)ではIgM(−),IgG1:256。家族は全員健康でLF抗体陰性だった。

(Canada Diseases Weekly Report(CDWR)Vol.15−39,1989)






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