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1988年アフリカと南米の報告数は患者2,058,死亡例1,709(死亡率83.0%)で,1986年以来ナイジェリアで流行が続いている。また,1988年は南米(主にペルー)の散発例報告が増加した。1986〜88年の3年間の世界の発生(患者5,395,死亡例3,172)は報告開始以来最高。皮肉にも1988年は黄熱生ワクチン開発50周年にあたる。疫学研究では最低でも患者17倍,死亡数は28倍,最高に見積もるとそれぞれ130倍と50倍という成績がある。対策はリスク者のワクチン接種である。最近,ワクチンの耐熱性の増強,さらに麻疹,B型肝炎との混合ワクチンの有効性が報告されている。
(WHO,WER,65,No.28,1990)
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