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1981/82年以降前年までのReye症候群サーベイランス年(8月1日〜7月31日)の年間報告は90〜30例である。1989/90年は23例が報告されたが,7例は後に診断が変更され,4例は詳細未着なので,確定例は12例である。男女比5:7,3.4ヵ月齢〜15.5歳(平均29.4月,中間値6.1月),5例死亡,4例は神経後遺症,2名は正常に回復,1名は情報未着。少数のため季節性は明確でないが,10,11月にそれぞれ3例が発生した。治療情報が得られた8名についてアスピリンの投与者はいない。診断変更は先天性代謝異常4例,肺炎を伴ったウイルス性脳炎,出血性ショック性脳症,心筋炎各1例であった。Reye症候群の数および年齢は低下が続いている。年齢の低下は不明先天性代謝異常が増加しているためとみられる。アスピリン投与者がなく,また,1989/90年はインフルエンザが流行したにかかわらず,Reye症候群の増加はみられていない。
(CDR,90/45,3,1990)
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