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CDC疫学部門では1990年7月から1年間,9州を対象に電送システムによる集団発生サーベイランスを試行している。本報告は1990年12月までの半年間の中間報告である。集団発生の定義は特定の疾患の急激な増加とし,飲食物による集発は2名以上,その他は3名以上を対象とした。
9州から233例,患者総数6,241,死亡9の報告があった。10名以上の集発は131件(56%),うち100名以上の集発は12件あった。131件の原因別では原因不明55(42%),赤痢16(12%),サルモネラ14(11%)等が主であった。最も大きな集発は患者数468名の食中毒であったが原因は不明であった。本試行システムでは散発患者情報も収集しているが,報告された64例中32例(50%)はA型肝炎であった。その他ビルの空調不備による一酸化炭素中毒の集団発生(6名)も報告された。
(CDC,MMWR,40,No.11,173,1991)
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